ものづくり
子供の頃はプラモデル作りに夢中になったという覚えはありません。
設計図というものが大嫌いだったから。
1から順番に作っていくという作業が大嫌いだったから。
プラモデルの箱にある写真や絵などが、頭の中で既に完成された状態であるため、それを現実にするため自分なりにどんどん部品を接着していくだけ。
だから、途中でおかしなことになるんです。
既に接着してしまった状態で、本来つけなければならない部品を着けたくてもつけられないことが多々あるんですね。
今更接着した部分を取って、本来なら順番につける部品を付け足すことなどできません。
大抵、未完成で放り出してしまうことになるんです。
今では順番に設計図通りに作っていくことは理解できますし、そうします。
でもね。
私の頭の中で作り上げられたイメージを完成させるためには、自分でイメージ通りに部品の調達から設計図から、とにかく自分で一からやってみたいんです。
一時、椅子作りにとても集中しました。
こういった椅子があったら、とか。
頭の中で作り上げたイメージを形にしていくんです。
材料は当然「木」。
「木」が好きなんですね。
加工しやすく、香りも良い。
「木」に触れていると心が癒されていくんです。
ただし、素人が木を加工するには技術がやっぱり必要なんですね。
それで、仕事を辞めて転職する間、職業訓練学校の住宅技術科で学びました。
一から。
のこぎりの使い方、ノミの研ぎ方、指金、げんのう、大工道具のほぼ全ての使い方を学びました。
結局、こういった仕事には就かなかったけれど今でもいやこれからも一生の宝物になりました。
ギターについても、よくよく見るとほぼ全てが「木」でできています。
「木」を加工することは、一緒です。
木の見方扱い方等。
だから、楽しいんです。
ただし、塗装に関してだけは職業訓練学校では教えてもらっていません。
仕方ない、塗装は試行錯誤しながら実践で学んでいくしかありません。