安価なエレキギターとの付き合い方

自分が納得するギターを弾きたい。

確かに高価なギターをとっかえひっかえしながら弾き倒していれば、常に良いと言われる音に触れているのだから、何がいい音なのかが分からなくなっているでしょう。

安いギターを弾いてみて初めて良い音、高価なギターの価値が分かる。

これは、昼と夜の関係に似ているんですね。

夜があるから昼の明るさが分かる。

世の中はすべて対になっているんですね。

悪があるから善がある。

最近、私は中古楽器屋（ハードオフ）巡りが大好きになり、休みの度にあちこちのハードオフへ出向いて気に入った中古ギターを買ってきては、弄り回しています。

レスポ―ルタイプは高価な上に絶対数が少ないので。

ほとんど使われた形跡のない安いストラトを数千円で買い、分解してみる。

まず、ネックは殆どがローズネック。

これは、多分コストの関係ではないかと思います。

トラスロッドを入れる際に指板側から埋め込み、上からローズ指板を被せる方が簡単だし、作業工程も簡単なんでしょう。

作業する人員が熟練工でなくてもそれなりに見栄えもよく手際よくできるからだと思います。

で、私がハードオフへ行ってギターを見るときはまず、ネックの裏側。

裏からトラスロッドを入れているギターは確かに高い。

　メイプル指板の一枚板から作られたネックは安価なギターにはありません。

メイプル指板のネックにしても、メイプル板指板を上から被せてありますね。

少し前70年80年代に作られた日本製のコピーモデルはだいたいが裏からトラスロッドを入れるルーターで削る一枚板を使ったモデルが多く、ローズ指板であっても同様の方法で制作されていますね。

ギターを弄り回して分かったことがあります。

やっぱり、ギターはネック。

ネックがちゃんとしていない品物はやっぱりダメだと、個人的に思います。

高価なギターはやっぱり丁寧にネックを作っていますね。

フレット処理も全く違うし、触った瞬間に違いがわかります。

ネックは常に触れる所だし、音程を正確に合わせることと、この手触りで気持ちよく弾くかどうかが絶対違ってきます。

確かにボディの材についても音の違いがありますが、この辺はピックアップの違いである程度好みの音が作れてしまう部分もありますが、ネックだけはどうにもならない。

握り心地と肌触り。フレットがチクチク痛いのでは思うように弾けません。

それと、もう一つ分かったことは、結局安価なギターを弄り回して好みの音に近づけたいと努力していくことが、お金をかけることと同じ。ということは、最初から高価なギターを買っても同じことになる。

ということです。

それが分かっただけでも大変は成長でした。

だから、最近は昔の国産ギターで納得できる値段のジャンク品があれば即ゲットしますが、店側も相場を調べ始めているので、付加価値が高めになっていますね。

大体どこへ行っても同じような値段になってしまって、購入する意味がなくなってしまいました。

　また、最近特に驚いたのが、メーカー不詳のストラトコピー。

年代も不明だけれど重量はそれなりにあります。

　何が驚いたかというと、確かに千円台で購入した中古ではあるけれど、ネックとボディを外してネックポケットを除いたら、なんと、段ボール。

いや、その辺の段ボール箱の段ボールではないけれど、よく建築材料なんかに使われるような固く固められた木材に似た紙の塊でした。

　指で触ったらボロボロっと崩れていくんじゃないだろうか

音だしなどする気もなく、ただ、ネックにスカンクラインが入っていたので思わず購入してしまったので、ネックだけ外してボディはそのまま押し入れに。

しかし、このスカンクラインもかなりあちこち粗が見えるね。

　仕方ない。こういったものは最初からそういうものだと思っていた方がいいんですね。勉強になりました。

orengenoteの日記